お店づくりは主にソフト面とハード面に分けることができます。スタッフの採用や社会保険、年金などの環境整備がソフト面。店舗のデザイン、設計などがハード面です。そのなかでも店舗設計と工事はかかる費用が格段に大きく、やり直しが出来ないという面で非常に重要です。
進め方は大きく「一括方式」「分離方式」とに分かれます。設計から施工までを1つの業者に依頼するのが一括方式。デザイン、設計、施工などをそれぞれ違う業者に依頼するのが分離方式です。
一括方式と分離方式はどう違うのか?おすすめは?
一括方式の場合、設計から施工までを1つの業者に依頼します。余分な手間が省ことができますし、設計と施工を同時進行で進める業者もあり、工期が短縮できるというメリットがあります。
分離方式の場合、設計をデザイナーに依頼し、施工は別の業者に依頼することになります。デザインや設計と施工が別行程にならざるを得ませんから、工期の短縮は望みにくいと言えます。
早く、手間がかからない一括方式
設計と施工を同時進行で進めることもありますから、工期が短縮できるというメリットがあります。1つの業者に依頼を出せば済むので手間を省くこともできます。
反対に、デザインにこだわったり、図面をチェックしたりするのは難しいでしょう。1つの業者で請け負いますから、スピードはあるものの、チェックや手直しがおろそかになる可能性は否定できません。あなたがイメージしたようなデザインの仕上がりにならないことも考えられます。
満足できるお店を作りたいなら分離方式
分離方式の場合、まずデザイナーに依頼することになります。続けていけるお店づくりをするためには、まずあなたが満足できるようなお店にしていくことが大切です。小型店だからといって設計の期間を短くしてはいけません。時間をしっかり確保して納得のいくものをつくりましょう。
デザイナーが施工業者とは別の立場でチェックしますから、イメージとかけ離れたお店になる可能性は低くなります。
分離方式がおすすめ
徹底的にこだわりぬいたお店を作り上げることは非常に重要です。最初に練り上げたコンセプトを具体化したお店づくりです。あなたがイメージしたお店に少しでも近づけられるための努力は惜しんではいけません。
では、一括方式の場合のメリットとして挙げた「工期の短縮」について見てみましょう。たしかに工期が短縮することはプラスです。手間も省けますし、デザイナーに対するデザイン料、設計料が発生しないかもしれません。
しかし、工期の短縮がメリットになりうるのは、完成するものが同じクオリティである場合に限られます。クオリティが大きく下がる、あなたのイメージしてたものとは違う仕上がりになるのと引き換えに工期を短縮できたとしても何のメリットにも成り得ません。むしろマイナスでさえあるでしょう。
良いお店はコンセプト作りが何より重要
独立を考え始めたのなら「店のことなんてどうでもいい、儲かりさえすれば」という方はほとんどいないのではないかと思います。やはり、「自分ならこういう店をする」だったり「こういうお客様に喜んでいただけるようなお店を作りたい」というようなことをお考えなのではないでしょうか。
「自分ならこうする」「こういうお客様に」というのがコンセプトを構成していきます。
ここがあいまいだとターゲットにマッチしていないお店になってしまったりします。
コンセプトをしっかりと練り上げることが良いお店づくりの第一歩であり、最も重要なことと言えるでしょう。